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【痛みの少ない水いぼ治療】新しい選択肢「ワイキャンス」のご紹介
小さなお子様をお持ちの保護者様にとって、悩みの種になりやすい「水いぼ」。
保育園や幼稚園、スイミングスクールなどでうつってしまうことが多く、どのように治療を進めるべきか迷われている方も多いのではないでしょうか。
当院では、従来の水いぼ治療に加え、痛みを抑えた新しい治療の選択肢として「ワイキャンス」の取り扱いを行っております。
今回は、水いぼ治療の基本と、ワイキャンスがどのようなお子様に向いているのかを分かりやすく解説いたします。
従来の水いぼ治療とその課題
水いぼの一般的な治療法や対処法には、主に以下の方法があります。
- 専用のピンセット(トラコーマ鑷子)で摘み取る・・・物理的に水いぼを取るため、即効性があり確実な方法です。しかし、強い痛みを伴うため、泣いて暴れてしまうお子様も少なくありません。「病院が怖い場所」というトラウマになってしまうこともあります。
- 液体窒素療法・・・-196度のドライアイスでイボを冷凍凝固させる治療法です。ピンセットで摘み取りにくい場所にあるみずいぼを取る場合に用いることがあります。冷たくて痛みがあるため、嫌がるお子様もいらっしゃいます。
- サリチル酸軟膏塗布療法・・・ピンセットでとったり、液体窒素を行うことに抵抗がある場合、サリチル酸軟膏を塗布したり、シールを貼る方法もあります。必ずとれるわけではないこと、時間と手間がかかることが難点です。
- 自然に治るのを待つ・・・水いぼはご自身の免疫がつくことで、いずれ自然に治ります。しかし、治癒するまでに半年〜数年という長い期間がかかり、その間に全身に広がってしまったり、他のお子様にうつしてしまうリスクがあります。
「早く治してあげたいけれど、痛い思いはさせたくない…」
そんなジレンマを抱える保護者様に提案したいのが、ワイキャンスを用いた治療です。
塗るだけの水いぼ治療「ワイキャンス」とは?
ワイキャンスは、水いぼの表面に直接お薬(カンタリジンという成分)を塗ることで、水いぼを脱落させる治療法です。
中性セリンプロテアーゼの活性化を介して、表皮のデスモゾームを脆弱化し、表皮構造を破壊することで、塗布部位に水疱を形成します。これにより、病巣皮膚が剥がれ落ち、ウイルス感染組織が除去されると考えられています。
最大のメリットは、「治療中の痛みがほとんどないこと」です。
患部に専用の液をちょんと塗布するだけなので、一瞬で処置が終わり、ピンセットで摘み取るような恐怖感や痛みがありません。

ワイキャンスをおすすめする患者様(2歳以上の小児および成人)
当院では、以下のようなお子様にワイキャンスを用いた治療を積極的におすすめしています。
- 痛みに敏感で、ピンセットでの治療を強く怖がるお子様
- 水いぼの数が多すぎて、一度にすべてを摘み取るのが困難な場合
- 小さなお子様で、処置中じっとしているのが難しい場合
- お子様に「皮膚科=痛くて怖い場所」というイメージを持たせたくない保護者様
ワイキャンス治療の流れと大切な注意点
ワイキャンスは痛みが少なく画期的な治療ですが、お薬の性質上、ご自宅でのケアと経過の理解が非常に重要になります。
- クリニックでの塗布・・・診察室で水いぼにワイキャンスを塗布し、専用のテープなどで保護します。この時、痛みはありません。
- ご自宅で洗い流す(数時間後)・・・医師の指示した時間(通常2〜6時間後程度)が経過したら、ご自宅でテープを剥がし、石鹸とシャワーで必ずお薬を洗い流していただきます。
- 水ぶくれの形成(翌日以降)・・・お薬の反応により、塗った場所が赤く腫れたり、水ぶくれ(水疱)になります。これは水いぼを治すための正常な反応です。水ぶくれになる過程で、少しピリピリとした痛みや痒みを感じることがあります。
- かさぶたになり、治癒へ・・・水ぶくれが破れてかさぶたになり、数週間かけて水いぼと一緒に剥がれ落ちていきます。
起こりうる副作用
適用部位小水疱、適用部位痂疲、適用部位紅斑、適用部位疼痛、適用部位そう痒感、適用部位びらん、適用部位変色、適用部位皮膚剥脱、適用部位浮腫 が報告されています。
ワイキャンスの組成
・有効成分:1mL中カンタリジン7.1mg
・添加剤:アセトン、無水エタノール、ピロキシリン、ヒマシ油、dl-カンフル、ヒドロキシプロピルセルロース、安息香酸デナトニウム
使用していて感じること
みずいほの数が非常に多い方には、とてもよい治療法だと感じています。
上記副作用が報告されていますが、現時点で治療していて、痛すぎたり、かゆすぎて、生活に支障ががでるなどのトラブルは当院では現時点ではございません。
かゆみについては、「かゆがっています」と軽度のそう痒や、患部の紅斑は殆どの方に出現しています。治療後これらの副反応は改善しております。
アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患がある方の場合は、もともとの皮膚症状についてもしっかりとコントロールしながら治療することがポイントとなります。
⚠️ご留意いただきたいこと
- 指定された時間にお薬を洗い流す必要があるため、保護者様のご協力が不可欠です。
- 水ぶくれができるため、一時的に見た目が痛々しくなることがあります。
- 1回の塗布で治りきらない場合は、期間を空けて数回繰り返すことがあります。
- 当院では、ワイキャンス塗布の施術日が決まっております。
最後に
水いぼの治療に「これが絶対に正解」というものはありません。
すぐに取りたい場合はピンセットが適していますし、痛みを避けたい場合はワイキャンスが素晴らしい選択肢になります。
当院では、お子様の性格や水いぼの状態、ご家庭のライフスタイルに合わせて、最適な治療法を一緒に考えていきます。水いぼでお悩みの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
この記事の監修者
咲愛会 きじま皮フ科クリニック 理事長・院長
医師・医学博士 日本皮膚科学会専門医 日本アレルギー学会専門医
神戸大学医学部医学科卒業
皮膚科、アレルギー科、 美容皮膚科を中心に、一人ひとりの状態を考えて、オーダーメイド皮膚医療を行うことを心がけています。
一人ひとりが輝けるよう、 皮膚のお悩みをサポートしていきたいと考えています。
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