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かゆみ(皮膚そう痒症・乾燥肌)

「発疹は見当たらないのに体がかゆい」「毎晩かゆくて目が覚める」。そんなかゆみは我慢を続けるほどつらくなり、掻き壊しで肌も傷んでいきます。このページでは、皮膚そう痒症(ひふそうようしょう)や乾燥によるかゆみの原因、皮膚科での検査と治療、悪化させない暮らし方、早めに受診したい目安をまとめました。宝塚南口のきじま皮フ科 宝塚南口Annexでは、かゆみの診察を保険診療で行っています。

かゆみには「発疹がある」タイプと「発疹がない」タイプがあります

皮膚科では、まずかゆい場所に発疹(赤み・ブツブツ・膨らみ・水ぶくれなど)があるかどうかを確認します。どちらのタイプかによって、考える原因も治療の進め方も変わるためです。

タイプ見た目主な病気の例
発疹があるかゆみ赤み、ブツブツ、膨らみ、かさぶたなどがある湿疹・皮膚炎、じんましん、アトピー性皮膚炎、あせも、水虫など
発疹がないかゆみ見た目はほぼ普段どおりで、掻いた跡だけが残る皮膚そう痒症(乾燥によるもの、内科の病気や薬によるもの)

赤みやブツブツがはっきりしている場合は湿疹・皮膚炎、数時間で出たり消えたりする膨らみが特徴ならじんましんのページもあわせてご覧ください。小さいころから湿疹を繰り返している方は、アトピー性皮膚炎が関係していることもあります。

なお、掻き続けるうちに湿疹が出てきて、もとがどちらのタイプか分かりにくくなる場合もあります。受診の際に「いつ、どこから、どんなときにかゆくなったか」を伺えると、診断の手がかりになります。

皮膚そう痒症とは

皮膚そう痒症は、皮膚に目に見える発疹がないのに、かゆみが続く状態をいいます。体のあちこちがかゆくなる「汎発性(はんぱつせい)」と、陰部や肛門のまわり、頭など一部に限られる「限局性」に分けられます。

かゆみは夜、布団に入って体が温まったときや、入浴後に強くなりやすい傾向があります。「体の中からかゆみが湧いてくる」と表現される方もいます。掻くことで皮膚が傷つき、線状のひっかき傷やかさぶた、茶色っぽい跡が残ることも少なくありません。中高年以降に多くみられますが、若い方や妊娠中の方にも起こります。

かゆみの主な原因

皮膚そう痒症の原因はひとつとは限らず、いくつかが重なっていることもあります。代表的なものは次のとおりです。

皮膚の乾燥

もっとも多い原因です。年齢とともに皮脂や肌の保湿成分が減ると、肌のバリア機能が弱まり、衣類のこすれなどわずかな刺激でもかゆみを感じやすくなります。ご高齢の方に多い「老人性皮膚そう痒症」の多くは、この乾燥が関係しています。

内科の病気

腎臓の病気(特に透析を受けている方)、肝臓や胆道の病気、糖尿病、甲状腺の病気、鉄欠乏などの血液の病気で、全身のかゆみが出ることがあります。かゆみが病気に気づくきっかけになる場合もあるため、乾燥対策を続けても治まらないかゆみは原因を確認します。

飲んでいる薬

一部の痛み止めや血圧の薬など、内服薬の影響でかゆみが出ることがあります。新しい薬を飲み始めてからかゆくなった場合も、自己判断で薬をやめず、受診の際にお薬手帳をお持ちください。薬による発疹が出ている場合は薬物アレルギーのページも参考になります。

妊娠

妊娠中はホルモンの変化やおなかの皮膚が伸びる影響で、かゆみが出やすくなります。妊娠中に使える塗り薬や飲み薬は限られるため、受診の際は妊娠中であることと妊娠週数をお知らせください。かかりつけの産婦人科にも、かゆみがあることを伝えておいてください。

ストレスや睡眠不足

精神的な緊張や睡眠不足は、かゆみの感じ方を強めます。かゆくて眠れない、眠れないからさらにかゆく感じる、という悪循環に陥る方もいます。

乾燥によるかゆみと皮脂欠乏性湿疹

肌がカサカサして白く粉をふいたような状態を、乾皮症(皮脂欠乏症)といいます。ここに掻く刺激が加わって、赤みやブツブツ、ひび割れが出てきたものが皮脂欠乏性湿疹です。すね・腰・背中・わき腹など、もともと皮脂の少ない場所に出やすいのが特徴です。

乾皮症の段階なら保湿が治療の中心ですが、湿疹まで進むと保湿だけでは治まりにくく、炎症を抑える塗り薬が必要になります。乾燥する季節の詳しいケアや、保湿剤の種類・塗る量の目安は、ドクターブログ「秋から増える肌のかゆみ・乾燥肌」で紹介しています。

当院での診察と検査

問診と皮膚の診察

かゆみが始まった時期、かゆい場所と時間帯、入浴や衣類などの生活習慣、持病や飲んでいる薬を伺います。そのうえで皮膚を診察し、発疹や乾燥の程度、掻き壊しの有無を確認します。お薬手帳や、ほかの医療機関で受けた血液検査の結果があればお持ちください。

血液検査

保湿や塗り薬で治療してもかゆみが続く場合や、全身にかゆみが広がっている場合は、必要に応じて血液検査を行います。一般的には、腎臓や肝臓の働き、血糖、甲状腺ホルモン、貧血の有無などを調べ、かゆみの背景に内科の病気がないかを確認します。内科での詳しい検査や治療が必要と考えられるときは、その旨をご説明します。

当院での治療

治療は、保湿で肌のバリアを整えることが土台。そのうえで症状に応じて塗り薬や飲み薬を組み合わせます。内科の病気や薬が原因と考えられる場合は、その治療や調整と並行して皮膚のケアを続けます。

保湿剤

ヘパリン類似物質や白色ワセリンなどの保湿剤を、肌の状態や塗る場所、季節に合わせて選ぶのが基本です。乾燥が原因のかゆみは、保湿を毎日続けることで和らいでいくことが期待できます。

炎症を抑える塗り薬

掻き壊しや湿疹がある部分には、ステロイドの塗り薬を使います。薬の強さは部位と症状に合わせて選び、良くなってきたら塗る回数を少しずつ減らし、保湿だけのケアへ移行していくのが一般的な流れです。

かゆみ止めの飲み薬

かゆみで眠れない、つい掻いてしまうという場合は、抗ヒスタミン薬などの飲み薬を併用します。眠気が出る薬もあるため、車の運転やお仕事の都合は診察時にお伝えください。体質や症状に合わせて、漢方薬を補助的に用いることもあります。効き方には個人差があり、経過を見ながら薬の種類を調整します。

かゆみを悪化させない暮らしの工夫

毎日の習慣も、かゆみの強さに影響します。特に見直したいのは次の点です。

入浴

熱いお湯や長湯、ナイロンタオルでのゴシゴシ洗いは、皮脂を落としすぎてしまいます。ぬるめのお湯で短めに済ませ、入浴後は肌がしっとりしているうちに保湿剤を塗りましょう。

衣類と寝具

肌に直接触れる衣類は、綿など刺激の少ない素材を選びます。布団の中で温まるとかゆみが増しやすいため、電気毛布は寝る前に切る、掛け布団を厚くしすぎないといった工夫も役立ちます。

暖房と湿度

エアコンの温風が直接肌に当たらないようにし、加湿器などで室内の乾燥を防ぎます。こたつやホットカーペットに長く触れていると、その部分が乾燥してかゆくなることがあります。

掻いてしまうとき

爪を短く切り、かゆいときは冷たいタオルで冷やすと、掻く回数を減らせます。お酒や香辛料の多い食事は体が温まり、かゆみが強まる場合があります。季節ごとのかゆみ対策は、ドクターブログ「かゆみについて」でもまとめています。

こんなときは早めに受診を

次のような場合は、セルフケアだけで様子を見ずに皮膚科を受診してください。

  • 保湿を2週間ほど続けても、かゆみが良くならない
  • かゆみで夜眠れない、日中の仕事や家事に集中できない
  • 掻き壊した部分がジュクジュクしている、範囲が広がっている
  • 新しい薬を飲み始めてからかゆくなった
  • 全身のかゆみとともに、体重が減る、寝汗が多い、だるさが続く
  • 皮膚や白目が黄色っぽい、尿の色が濃い

体重減少や黄疸(皮膚や白目が黄色くなる状態)を伴うかゆみは、内科の病気が関係していることがあり、早めの検査が必要です。また、かゆみと同時にじんましんが出て、息苦しさや唇・まぶたの腫れ、ぐったりした様子がみられる場合は、アナフィラキシー(急で強いアレルギー反応)のおそれがあります。ためらわずに救急外来を受診するか、119番に連絡してください。

よくある質問

市販のかゆみ止めや保湿剤で様子をみてもよいですか?

乾燥が軽く、発疹がない段階であれば、市販の保湿剤でケアを始めても構いません。ただし2週間ほど使っても良くならない、赤みや掻き壊しがある場合は、市販薬だけでは治まりにくい状態です。内科の病気が隠れていることもあるため、長引くかゆみは原因を確かめましょう。

夜だけかゆくなるのはなぜですか?

布団に入って体が温まると血流が良くなり、かゆみを感じやすくなります。日中は仕事や家事でまぎれていたかゆみに、夜になって意識が向きやすいことも理由のひとつです。寝る前の保湿と寝室の温度・湿度の調整を試し、それでも眠れないほどであれば、かゆみ止めの飲み薬を検討します。

体がかゆいときは何科に行けばよいですか?

まずは皮膚科が窓口になります。皮膚の状態を診察し、乾燥や湿疹など皮膚が原因のかゆみかどうかを見極めます。皮膚に原因が見当たらず内科の病気が疑われる場合は、血液検査の結果をもとに内科での精査をご案内します。

火曜日にかゆみがひどくなった場合はどうすればよいですか?

当院は火曜日が休診です。急いで診てほしい症状があるときは、火曜日も診療している逆瀬川本院(きじま皮フ科クリニック)をご利用ください。息苦しさなどを伴う場合は、前述のとおり救急外来や119番をためらわず利用してください。

宝塚で体のかゆみ・乾燥肌でお悩みの方はきじま皮フ科 宝塚南口Annexへ

発疹のないかゆみも、乾燥による湿疹も、原因を確かめて治療を始めることで、夜のつらさが和らぐことが期待できます。当院は阪急今津線「宝塚南口」駅から徒歩5分、皮膚科専門医が保険診療で診察します。ご予約はWEB予約・保険診療専用電話(050-5830-3807)から承っています。

かゆみ(皮膚そう痒症・乾燥肌)以外にも湿疹・じんましん・水虫・イボなど幅広い皮膚の病気を保険診療で診ています。診療内容・担当医・予約方法は「皮膚科(保険診療)の診療案内」をご覧ください。

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この記事の監修者

木嶋 晶子
木嶋 晶子(きじまあきこ)

咲愛会 きじま皮フ科クリニック 理事長・院長
医師・医学博士 日本皮膚科学会専門医 日本アレルギー学会専門医
神戸大学医学部医学科卒業

皮膚科、アレルギー科、 美容皮膚科を中心に、一人ひとりの状態を考えて、オーダーメイド皮膚医療を行うことを心がけています。
一人ひとりが輝けるよう、 皮膚のお悩みをサポートしていきたいと考えています。

医師紹介ページで経歴を見る 最終更新日:

一般診療

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